社会・勉強法(歴史編)
この教室では、社会科の授業も行っています。社会科は、中学校では「地理」「歴史」「公民」、高校ではさらに細かく分けて「地理」「日本史」「世界史」「現社」「倫理」「政経」を学習します。
中学生・高校生には「枝葉づけの勉強」をすすめています。ここでは「歴史」を例に紹介します。
まず、歴史上のできごとをノートに一つ書きます。「大化の改新」「承久の乱」「鎖国」「条約改正」「世界恐慌」など、どんなできごとでもよいです。幹にするできごとを一つ決めます。
奈良時代の「墾田永年私財法」を例にします。
①できごとをページの中心に書く(幹)
②思いつく用語・人物を3つほど書き出す
「口分田、聖武天皇、荘園・・・」
思いつくことがない場合には、教科書を頼りに書いてみる。
③用語や人物を「葉っぱ」として枝づけする
④用語や人物に関係することを、枝分かれさせる
⑤補足を加える(補足から枝を伸ばして広げてもよい)
④・⑤は教科書や資料集を使って、できるだけたくさんのことを調べて書きこむ。

歴史上のできごとで覚えるべきことは多いですが、「なぜ?」「訳は?」といった因果関係が見えてくると、できごとの意味がはっきりと理解できたり、時代の流れが整理できたりします。
枝葉づけは「整理する力」につながり、他教科の勉強にも生きてきます。

歴史には「年表」を使った勉強法があります。これはテストや入試には必要な勉強になります。理由は「年代の問題」で差がつくためです。
例えば「摂関政治を行った貴族は?→藤原道長・頼通」のように、単語を答える出題の正答率は高くなります。一方で、「摂関政治・平将門の乱・院政を、年代の古い順に並びかえると?」「〇〇のできごとに、年代がいちばん近いのは?」のように、時代の前後関係を答える出題の正答率は低くなります。
歴史は時間の流れです。「歴史は暗記」と、用語一つ一つを覚えることにとらわれがちですが、年表で前後の関係を確かめながら覚えていくことは大切な勉強です。時代ごとに区切って少しずつ書いてみることや、付録の年表などを見える場所に貼って覚えていくことでもよいでしょう。また、年代によっては、日本と世界の歴史を並べてまとめる勉強が必要になります。
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