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- 2 日前
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電力と熱量

当ブログでは、授業のポイント解説をしています。
12月に入り、理科の計算問題に関する入試対策を行っています。消費電力Wは「電圧V×電流A」、発熱量Jは「消費電力W×秒」で求めることができます。熱量は電力に比例するため、消費電力が大きいほど、発熱量も大きくなります。
問題
電熱線に流れる電流を調べるため、次の実験1、実験2を行った。
【実験1】
図1のように、電源装置に電熱線Aと電圧計、電流計を導線を用いて接続し、電源装置の電圧を0Vから少しずつ大きくなるように変化させながら、電圧と電流の関係を調べた。

次の表は、実験1の電圧計と電流計が示す値を読み取った結果をまとめたものである。

【実験2】
① 実験1で用いた電熱線Aと、電熱線Aとは抵抗の大きさが異なる電熱線Bを用いて、図2のような直列回路をつくり、電源装置の電圧を0Vから少しずつ大きくなるように変化させながら、電圧と電流の関係を調べた。
② 電熱線Aと電熱線Bを用いて、図3のような並列回路をつくり、電源装置の電圧を0Vから少しずつ大きくなるように変化させながら、電圧と電流の関係を調べた。
図4は、実験2の①の結果をグラフに表したものである。

1)実験1の結果から電熱線Aの抵抗を求めることができる。抵抗は何Ωか。小数第1位まで求めなさい。
表より、1.5Vの電圧をかけたとき、1000mA=1Aが流れるから
1.5÷1=1.5Ω
よって、1.5Ω
👉およそ比例の関係になっている。割り切れる数値で求める。
2)実験2の②の結果をグラフに表したものとして最も適当なものを、図5のア~カから1つ選びなさい。

図4より、電源装置の電圧を0.9Vにしたとき、回路全体に200mA=0.2Aが流れる。
図2の直列回路全体の抵抗は、
0.9÷0.2=4.5Ω
電熱線Aの抵抗は、1.5Ωだから
電熱線Bの抵抗は、
4.5-1.5=3.0Ω
図3は並列回路だから、
AとBの合成抵抗は、
1/R=(1/1.5)+(1/3.0)
1/R=1
R=1.0Ω
合成抵抗が1.0Ωとなるのは、
0.6Vの電圧をかけたとき、600mA=0.6Aが流れる「イ」である。
よって、イ

問題
電熱線に電流を流したときの電熱線の発熱について調べるため、次の実験を行った。
【実験】
① 図1のように、発砲ポリスチレンのカップの中に、2.0Ωの電熱線と温度計を入れ、電圧計、電流計、電源装置、スイッチ、端子A、端子B、端子Cを、クリップと導線で接続した。ただし、端子Bと端子Cの間には導線Pが接続してある。
② 発砲ポリスチレンのカップの中に室温と同じ温度の水を入れた。
③ スイッチを入れ、電圧計の値が5.0Vになるように調節した。
④ 水の温度を温度計で測定してから、ストップウォッチのスタートボタンを押した。
⑤ 発砲ポリスチレンのカップの中の水をかき混ぜながら、1分ごとに10分まで水の温度を温度計で測定した。
➅ 次に、発砲ポリスチレンのカップの中の電熱線を、5.0Ωと10.0Ωの電熱線にかえて、それぞれの場合について、②から⑤までと同じことを行った。
ただし、発砲ポリスチレンのカップの中に入れる水の量はすべて同じとした。図2は、横軸に経過時間(分)を、縦軸に水の上昇温度(℃)をとり、実験の2.0Ω、5.0Ω、10.0Ωの電熱線を用いた3つの実験のうち、2つの実験の結果をグラフにまとめたものである。
実験において、発砲ポリスチレンのカップの中にある電熱線で生じた熱は、すべて水の温度上昇に使われるものとする。また、すべての熱は発砲ポリスチレンのカップから外部に逃げないものとする。

1)実験で、2.0Ωの電熱線には、何Aの電流が流れているか。小数第1位までもとめなさい。
2)2.0Ω、5.0Ω、10.0Ωの電熱線を用いた3つの実験のうち、図2に示されていない残り1つの電熱線を用いた実験結果のグラフを図2にかき加えよ。
1)
5.0Vの電圧をかけるから、流れる電流は
5.0÷2.0=2.5A
よって、2.5A
2)
グラフの傾きが大きいほうをa、
傾きが小さいほうをbとする。
水温を3℃上げるのにかかる時間は、
aが2分、bが10分かかる。
よって、
aの熱量は、bの5倍になる。
2.0Ωの電熱線の消費電力は、
5.0V×2.5A=12.5W
5.0Ωの電熱線の消費電力は、
5.0V÷5.0Ω=1.0Aだから
5.0V×1.0A=5.0W
10.0Ωの電熱線の消費電力は、
5.0V÷10.0Ω=0.5Aだから
5.0V×0.5A=2.5W
熱量は消費電力に比例するから
12.5Wの電熱線(2.0Ω)がグラフa、
2.5Wの電熱線(10.0Ω)がグラフbとなる。
よって、
5.0Ωの電熱線について作図する。
10.0Ωの2倍の熱量になるから、経過時間は1/2。
3℃上げるのに5分かかるので、
(5,3)(10,6)を通る直線

問題
【実験】
ⅰ 図1のように、電圧1.5Vの乾電池、抵抗の大きさがわからない抵抗器aと抵抗の大きさが30Ωの抵抗器b、電流計、スイッチを用いて回路をつくり、回路に流れる電流の大きさを測定したところ30.0mAの電流が流れていることがわかった。
ⅱ 図2のように、電圧1.5Vの乾電池、抵抗の大きさが30Ωの抵抗器b、抵抗の大きさが15Ωの抵抗器c、スイッチを使って回路をつくり、電流を流した。

1)実験のⅰについて、次の①、②の問いに答えなさい。
① 図1の中の電流計のようすが正しく示されているものを、次のア~ウから1つ選びなさい。

② 抵抗器aの抵抗の大きさは何Ωか、求めなさい。
1)①
30.0mAが流れるから、
50mA端子につないだ時、30mAを示すことになる。
よって、ア
1)②
図1は直列回路
全体にかかる電圧は、1.5V
全体に流れる電流は、30.0mA=0.03A
回路全体の抵抗は、
1.5÷0.03=50Ω
aとbの抵抗の和になるから
a+30Ω=50Ω
a=20Ω
※別解
30Ωの抵抗器bに、
30.0mA=0.03Aが流れるから
かかる電圧は、
30×0.03=0.9V
回路全体に1.5Vがかかるから
抵抗器aにかかる電圧は、
1.5-0.9=0.6V
0.03Aが流れるから
求める抵抗は、
0.6÷0.03=20Ω
よって、20Ω
2)次の文は、実験での消費電力について述べたものである。①、②にあてはまる数値を、それぞれ求めなさい。
「抵抗器bの消費電力は、実験のⅰでは( ① )Wであり、実験のⅱでは( ② )Wである。
実験ⅰ
30Ωの抵抗器bに、
30.0mA=0.03Aが流れるから
かかる電圧は、
30×0.03=0.9V
よって、消費電力は、
0.9V×0.03A=0.027W
実験ⅱ
図2は並列回路だから
抵抗器bには1.5Vがかかる
流れる電流は、
1.5÷30=0.05A
よって、消費電力は、
1.5V×0.05A=0.075W

問題
6Vー3Wの電熱線と6Vー6Wの電熱線を下の図のように直列につなぎ、それぞれの電熱線を水100cm³が入ったカップの中に入れ、電圧計が表示する電圧が6.0Vになるように電源装置で電圧を加えた。5分後のカップの中の水の上昇温度として最も適切なものを、次のア~ウから1つ選びなさい。

ア 6Vー3Wの電熱線が入っていたカップの水のほうが上昇温度は大きい。
イ 6Vー3Wの電熱線と6Vー6Wの電熱線が入っていたカップの水の上昇温度は同じ。
ウ 6Vー3Wの電熱線が入っていたカップの水のほうが上昇温度は小さい。
6Vー3Wの電熱線1つだけをつなぐ場合
流れる電流は、
3W÷6V=0.5A
6Vー3Wの電熱線の抵抗は、
6V÷0.5A=12Ω
6Vー6Wの電熱線1つだけをつなぐ場合
流れる電流は、
6W÷6V=1.0A
6Vー3Wの電熱線の抵抗は、
6V÷1.0A=6Ω
直列回路だから、回路全体の抵抗は、
12Ω+6Ω=18Ω
全体に6.0Vがかかるから
全体に流れる電流は、
6.0V÷18Ω=1/3A
6Vー3Wの電熱線にかかる電圧は、
12Ω×(1/3)A=4.0V
よって、消費電力は、
4.0V×(1/3)A=4/3W
6Vー6Wの電熱線にかかる電圧は、
6.0V-4.0V=2.0V
よって、消費電力は、
2.0V×(1/3)A=2/3W
熱量は、消費電力に比例するから
6Vー3Wの電熱線の発熱量が大きい。
よって、ア
問題
同じ材質でできた、3種類の電熱線P、Q、Rを用意する。電熱線P、Q、Rのそれぞれに4Vの電圧を加えたときの消費電力は、4W、8W、16Wである。次の図1のように、発砲ポリスチレンの容器に入っている100gの水に、電熱線Pを入れる。電熱線Pに加える電圧を4Vに保ち、ガラス棒で水をかき混ぜながら1分ごとの水の温度を温度計で測定した。その後、電熱線Q、Rについて、水の量を100g、加える電圧を4Vに保ち、同様の実験を行った。図2は、このときの、電熱線P、Q、Rのそれぞれにおける、電流を流した時間と水の上昇温度の関係を示している。ただし、室温は常に一定であり、電熱線P、Q、Rのそれぞれに電流を流す前の水の温度は、室温と同じものとする。あとの問いに答えなさい。

1)図2をもとにして、電熱線に4分間電流を流したときの、電熱線の消費電力と100gの水の上昇温度の関係を表すグラフを、図3にかきなさい。

2)電熱線Qと電熱線Rを直列につないだ。電熱線Qと電熱線Rに加えた電圧の和が7.5Vのとき、電熱線Qの消費電力は何Wか求めなさい。
1)
電流を、
4Wの電熱線Pに4分流したとき
上昇温度は、2℃
8Wの電熱線Qに4分流したとき
上昇温度は、4℃
16Wの電熱線Rに4分流したとき
上昇温度は、8℃
熱量(上昇温度)は、
消費電力に比例するから、
(4,2)(8,4)(16,8)を通る直線を作図する。
2)
電圧4Vの場合
8Wの電熱線Qに流れる電流は、
8W÷4V=2A
電熱線Qの抵抗は、
4V÷2A=2Ω
16Wの電熱線Rに流れる電流は、
16W÷4V=4A
電熱線Rの抵抗は
4V÷4A=1Ω
直列につなぐ場合の回路全体の抵抗は、
2Ω+1Ω=3Ω
回路全体に7.5Vをかけるから
全体に流れる電流は、
7.5V÷3Ω=2.5A
Qにかかる電圧は、
2Ω×2.5A=5V
よって、Qの消費電力は、
5V×2.5A=12.5W


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2025.12.5 電力と熱量
